住宅メーカーを比較していると、
「UA値0.46」
「UA値0.34」
「UA値0.28」
といった数字を見ることがあります。
UA値は、住宅の断熱性能を見るうえで重要な指標です。
ただし、UA値が小さい住宅メーカーを選べば、それだけで快適な家になるとは限りません。
数値の意味と条件を理解して比較することが大切です。
UA値とは?
UA値とは「外皮平均熱貫流率」のことで、住宅の内部から外へどれだけ熱が逃げやすいかを示す指標です。
国土交通省では、室内外の温度差が1℃あるときに、住宅の外皮から逃げる熱量を外皮面積で割った数値として示しています。
UA値は、数字が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高いと考えます。 国土交通省

UA値はどこを計算している?
UA値の計算では、
- 屋根・天井
- 外壁
- 床
- 窓
- ドア
- 基礎
- 熱橋部分
など、住宅の外気に接する部分の熱損失を計算します。
つまり、断熱材だけを見る数字ではありません。
住宅全体の外皮性能を示す指標です。 改正建築物省エネ法 オンライン講座
UA値は小さいほど良い
例えば、
UA値0.60
より
UA値0.46
さらに
UA値0.28
の方が、計算上は熱が逃げにくい住宅です。
ただし、ここで注意したいのは、
UA値だけで住宅の快適性すべてが決まるわけではない
ということです。
実際の住み心地には、
- 気密性能
- 窓性能
- 日射取得
- 日射遮蔽
- 換気方式
- 暖冷房設備
- 間取り
- 施工品質
なども関係します。
地域によって基準が違う
日本では、地域の気候に応じて省エネ基準の地域区分が設定されています。
そのため、求められるUA値も地域によって異なります。
例えば国土交通省の基準では、断熱等性能等級4のUA値基準は、
- 1・2地域:0.46
- 3地域:0.56
- 4地域:0.75
- 5〜7地域:0.87
など、地域によって異なります。 国土交通省
そのため、
「UA値0.6だから高性能」
と数字だけを見るのではなく、
どの地域で建築する住宅なのか
も一緒に確認する必要があります。
断熱等性能等級との関係
住宅性能表示制度では、断熱性能を「断熱等性能等級」で評価します。
現在は等級7まであり、国土交通省資料では、例えば6地域の場合、
- 等級4:UA値0.87以下
- 等級5:UA値0.60以下
- 等級6:UA値0.46以下
- 等級7:UA値0.26以下
という水準が示されています。 国土交通省
等級が高いほど、より高い断熱性能が求められます。
「会社のUA値」と「自分の家のUA値」は分けて考える
住宅メーカーのホームページなどでは、
「UA値0.28」
「UA値0.34」
などと紹介されていることがあります。
ここで必ず確認したいのが、
その数字が何を表しているのか
です。
例えば、
- 標準仕様なのか
- 特定商品だけなのか
- モデルプランの数値なのか
- 設計上の目標値なのか
- 実際に建てる住宅の計算値なのか
- 地域限定仕様なのか
によって意味が違います。
住宅メーカーを比較するときは、
「UA値はいくつですか?」だけでは不十分です。
「その数値は標準仕様ですか?」
「私が建てる地域・商品でも同じですか?」
まで確認することが重要です。
窓の性能は特に重要
住宅では、窓などの開口部から熱が出入りします。
そのため、
- サッシ
- ガラス
- 窓の大きさ
- 窓の数
- 方角
などによって住宅全体のUA値は変わります。
同じ住宅メーカーでも、間取りや窓の仕様が変わればUA値が変わる可能性があります。
UA値とC値は別の数字
UA値とよく一緒に出てくるのが「C値」です。
UA値は、
断熱性能
を見る指標です。
一方、C値は、
住宅の隙間の少なさ、つまり気密性能
を見るために使われる指標です。
そのため、
UA値が良い=気密性能も高い
とは限りません。
断熱と気密は分けて確認する必要があります。
UA値だけで住宅メーカーを決めない
UA値は、住宅メーカーを比較するうえで非常に重要な数字です。
ただし、
「UA値が一番小さい会社だから、この住宅メーカーにする」
という選び方だけでは不十分です。
住宅メーカーを比較するときは、
- UA値
- C値
- 窓仕様
- 換気方式
- 日射対策
- 冷暖房設備
- 施工品質
- 保証
- メンテナンス
- 予算
まで総合的に確認することをおすすめします。
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